逆張りに未来なし

やせたい人は、今夜もビールを飲みなさい
安中 千絵
PHP研究所
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最近は何というか、逆張りの時代のようだ。
何でもかんでも、常識と思われていることの逆を行けばいいという風潮が見て取れる。もちろん、それなりの理論があると思うのだが、はっきり言って眉唾物も多い。

この逆張りだが、売れるための逆張りには法則がある。

まず、常識の逆を行くこと。
これが無ければ逆張りとは言えない。常識で正しいとされていることに反対するからこそ人々が注目するのである。
たとえば「ダメな奴ほどよく売れる!間違いだらけの営業理論」などは、まさにそうである。間違いなく、ちゃんとした人の方が売れる。この事実は変わらない。ただ、営業理論を頭でわかっているだけではダメなのである。ちゃんとわかって実践することである。この本では営業活動に対する固定観念や風習的な考えについて否定をしているのである。

二つ目に、ターゲットを肯定すること。
たとえば、少し前に流行ったスピリチュアルで言うならば「恋もお金も手に入る」などがその代表例だ。「欲を捨てよ」と言うのではなく、「欲があって良い」と教える。それがうまく行く逆張りのコツである。誰しも、自分を否定する理論より、肯定してくれる理論を求めているのである。

そして最後に、言葉を短くすること。
これが印象に残すためのコツである。
たとえば、「スタバではグランデを買え!」というタイトル。これは「スターバックスではグランデサイズを注文しよう」では弱いのである。耳に残る短さ、繰り返して口にしやすい短さがキラーフレーズとしてふさわしい。

そうした逆張り戦略を取るのは、ほとんどの場合は駆け出しの位置にいる人である。王道では勝負できないので、ニッチ層に働きかけ、信者を増やすのである。たとえ10人に1人だとしても、王道から外れたニッチ層は自分の考えを肯定してくれた著者に注目するようになるし、それで成果が出るならば自ら布教活動をしてくれるようになる。

だからこそ、逆張り戦略を取る場合はニッチ層獲得のための営業活動を惜しみなく行なう。正統で王道を行くなら、並べておくだけで商品は売れるのである。並べるだけでは売れないから、その理論をプレゼンテーションする必要がある。一度火が点けば儲けもの。あとは信者が何とか布教してくれる。

ただ、この方法ではほとんどメインストリームに上がることはできない。代表的な例が日本の国会における共産党である。与党に徹底的に反論するそのスタイルはアンチ与党に共感を与えるが、だからと言って与党になったことがあるわけではない。あくまでニッチをエンパワーメントするだけであって、メインストリームまで上ることはないのである。

だから、極論を承知で私は言おう。

逆張りに未来なし。
逆張りは、小銭稼ぎが関の山。

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