私はプロレス好きである。
いつからそうなったのかは知らないが、おそらく原点をたどればキン肉マンなのだろうと思う。
それから気が付けばジャイアント馬場やアントニオ猪木を覚え、闘魂三銃士の時代に私のプロレス熱はピークを迎えた。
そして、その頃に地方巡業に来ていた全日本女子プロレスを初めて見たのだった。
そして、女子プロをなめていたことを思い知らされた。
男子以上と言ってもいいスピード感と運動量、そしてヒールたち(当時はアジャ・コングとか)の容赦のない反則攻撃。さすがに邪道姫と言われた工藤めぐみのような危険さはなかったにしても、今の女子プロレスではあまり見かけない「すごみ」があった。
加えて、ガープスのリング☆ドリームにハマッたのもこの頃である。コンプRPGの連載を毎号楽しみにしつつ、TRPG仲間と遊んでいたものだった。
そんな頃の私が「レッスルエンジェルス」シリーズにハマッたのは当然である。

女子プロレス、選手育成、団体経営など、様々な要素が詰まったその世界に私はガッツリはまっていった。
レッスルエンジェルスシリーズはもともとエロゲカテゴリーでありパソコンゲームだったため、当時の私が入手してプレイするまでには大学に入るまでの数年を要した。しかしその存在は知っており、スーファミで発売された時に運よく入手できた。
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ゲーム自体はよくできていてとても楽しめたのだが、どうにもグラフィックが元々のパソコンゲームを移植したものであり、技グラフィックを見るたびにバツの悪い思いをしていた。

程なく発売された「美少女レスラー列伝 ~ブリザードYUKI乱入~」は、思い出補正を抜きにして私の理想と思うプロレスゲームの一つだった。多くの技が導入され、それでいてそれをスムーズなグラフィックで見ることができる。
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近い時期に発売されていた「白いリングへ」は同じようなゲームではあったがあまりにも試合がダルく見ていられなかった上、キャラのグラフィックが受け付けなかった(実名だったし)。パッケージがホラーゲームである。
そして大きく時間が流れ、レッスルエンジェルスがまさかの携帯アプリになり、PS2で「レッスルエンジェルス サバイバー」となって帰ってきて、ディアナやソニックまで帰ってきてくれたのは私にとっては嬉しいサプライズだった。ブラウザゲームの「リング☆ドリーム」もだいぶ昔とは雰囲気やキャラクターが違っていたものの、本当にうれしい。私の好きなもの同士が一緒になったのだから、ある意味スパロボのような楽しさがあった。プロレス的には「融合」と言うべきか。



※携帯アプリ「レッスルエンジェルス愛」はサービスが終了しているが、サンプル用のノベル部分(4章、6章)だけはダウンロードしてPCで楽しめる。
【レッスルエンジェルス愛・ストーリーアプリ4話「戦うメイドさん」体験版】
サバイバーシリーズの良かったのは、技グラの煽情的な絵柄が薄くなったことや、キャラクターとの掛け合いが増えたことである。そして、絵柄が現代的でカッコよく可愛くなった。祐希子、南、永原、越後といった私のお気に入りたちが素敵になっていて、大人心に嬉しかった。
あまりにも豪華な声優陣を投入したために今やプレミア価格となってしまっているが、それもファン層を獲得するのに良かったのだろう。「エロ本」と言われた攻略本も購入した。ゲームの資料集や攻略本として中身はガチなのだが、特別イラストのインパクトが強すぎる。
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さすがにゲーム機取り出してプレイするのは妻や子供の手前差し控えているが、先日スーファミ版のレッスルを久しぶりにプレイする機会が持てた。グラは昔風だし、色々と操作上の不便さは感じるが、もはや20年以上前のゲームだと思えば仕方ない。それでも、やはりゲームとして良くできているのだろう、楽しい時間を過ごすことができた。
レッスルエンジェルスに言えるのは、プロレス好きが作ってくれていたということ。
テキストや世界観が真剣であり、また時代背景を考えながらその時のプロレスの流れに忠実であるということ。
格闘技でありエンターテーメントでありビジネス。
そういった要素をしっかり詰め込んでくれているのが素晴らしいのである。
復活は難しいかもしれないが、もっとバージョンアップして見たいものだ。
個人的にはパソコンでできるのが一番いいんだけどな。