波に乗る大阪、波に逆らう沖縄

先日、大阪に行った。神戸空港から神戸を通り、大阪に行ったのだが、思っていた以上に日本食や日本の文化を強調した情報が回っていることに驚いた。

ユネスコで和食が無形の文化遺産に登録されたからだろう。健康によく、四季折々の食材を楽しむための細かな工夫、それが文化遺産としてふさわしいと認められたそうだ。まるで美味しんぼの世界が現実になったようだ。

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雁屋 哲
小学館 (2013-08-30)

日本の伝統文化よりも、最近はクールジャパンと呼ばれる日本のアンダーグラウンドなカルチャーが取り上げられることが多く、クールの主役になかなかなりきれずに背景になっていた伝統文化が、ここに来て注目され始めた。東京五輪の誘致スピーチで飛び出した「お・も・て・な・し」が強力にそれを支援したように感じる。

それで、大阪では新聞や雑誌などにその和食や伝統的な和風景などが多く紹介され、お土産もの屋でも竹や木の箸や敷物、和風の食器が多数並んでいた。やはり京都・奈良が近いこともあって、売り込む勢いが違う。

そして、大阪から沖縄に行った。

沖縄ではそうした和の文化に関する情報は今はほとんどない。流れる情報の中心は、観光地・リゾート地としての沖縄に観光客を誘致するためのプロモーション、そして基地反対を訴え特定秘密保護法案への反対を訴えるデモの声。

先に行った大阪では、読売新聞に基地反対活動に反対する人たちを中心にした記事が載っていた。沖縄では地元メディアは一体となって基地反対活動を中心に扱っている。県内の自民党は、公約を撤回して県内移設を容認する方向に回り、公約違反だ、選挙はなんだったのか、民主主義とは何なのかと騒がれている。「日本はオールジャパンで沖縄に基地を置こうとしている。政党のイデオロギーをこえてオール沖縄で対抗しないといけない」と那覇市長が叫んでいるのも頷ける。

大阪は、時代の大きな波に乗って動いていた。

沖縄は、時代の大きな波に逆らって動こうとしていた。

土地が変われば人々は変わり、事情は変わり、考え方は変わる。

そんな当たり前のことを考える週末だった。

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