腹立たしい入力補助スパムと求められる情報管理リテラシー

以前に、こういう記事を本ブログに書いた。

東京チカラめしは美味いのか不味いのか

内容としては、初めて東京チカラめしに行ってみたが、期待以上に美味かった。米が不味いという批判が多いが、決して気になるレベルではない。というものだった。

しかし、だ。

このブログに流入してくるユーザーの検索キーワードで、いかにも酷いものが多い。

  • 「東京チカラめし まずい」
  • 「チカラめし まずい」
  • 「チカラめし 米 まずい」
  • 「東京チカラめし ご飯 まずい」
  • 「東京チカラめし まずい ご飯」

こうしたキーワードが大体20個くらい出てくる。しかもそれが、ブログのアクセス数に大きく影響してしまっている。

そうした米の味に関する批判に対して、私の感想が何かしらの緩衝材になれば嬉しい限りだが、本位に反する検索結果が出ていることに関して残念な気持ちになる。これは雑記すらSEOを考慮して書かねばならないということだろうか。

だが、ここで一つ私は問題を提起したい。

それが、各種検索エンジンのツールバーにおける、入力補助機能だ。

何文字かを入力していくだけで「あなたの検索したいのはこういうことじゃないですか?」と提案してくれる便利で、時には迷惑な機能である。この機能は、検索エンジンで実際に検索された数が多い、いわゆる「旬なキーワード(検索クエリ)」を表示する。そういう趣旨なのだが、実際に使ってみると「???」となることが多い。その原因となっているのが入力補助スパムと言われる行為である。

もう一度繰り返すが、入力補助機能は、検索エンジンで実際に検索された数が多い、いわゆる「旬なキーワード(検索クエリ)」を表示する。「検索された数が多い」ことが重視されるため、意図的にその結果をある程度コントロールすることが可能なのである。ある種の目的を持ってこの検索結果を操るのが入力補助スパムだ。

入力補助スパムの目的はいくつかある。

まず一つに、自分のサイトへの流入を増やす目的。自分のサイトの検索結果が上位に来るキーワードで検索させることで、自社サイトの売上(とそれに順ずる機能)をアップさせるためである。

そして二つ目に、敵対関係にある相手を陥れるためのキーワードで検索させる目的。いわゆるプロパガンダだ。これは商業的にも宗教的にも政治的にも様々に使われている。

また三つ目に、その入力補助を利用したビジネスのためだ。最近は「このツールバーで検索したら1回●●円」「このキーワードで検索したら1回●●円」というようなサービスが存在する。上記の2つの目的をもったユーザーは、こうした第三者を利用することでその既成事実を作成してしまうことができる。そして、その媒介になるサービス事業者はスパム行為と広告行為を渾然と一つにしてしまう。

今回は、こうした入力補助スパムを利用したプロパガンダである可能性が高いと思っている。たかだか数百円の焼肉丼のために、イヤなら行かないという選択肢を持てばよく、しかも東京の一部地域だけのFCチェーンのために「一般人が」ここまで叩く必要性は感じられないからである。

だが、一般人でない「同業者」は別である。悪意ある炎上を求める人や、ライバル関係にある牛丼チェーンなどとしては新勢力の台頭は由々しき事態であり、硬直していた業界構造を覆しかねない可能性を持っていた東京チカラめしを叩いた可能性は十分にある(もちろん、自分では手を汚すことはしまい)。東京チカラめしは当初、それだけ多くの注目を浴びていた。もしくは、親会社である三光マーケティングフーズの他業態で何かがあって、親会社を憎んでいた者が行なった可能性もある。

さて、企業としてはこうしたパブリシティや広告、イメージの管理を徹底的に行なう必要がある。それを怠ると、現代日本における熾烈な情報戦を生き残ることはできない。ここが本社機能のしっかりした企業とそうでない企業の大きな差である。たとえば任天堂は自社に不利な訴訟や広報に対しては徹底的に戦い、おおよそで勝利している。それゆえ、国内外を問わずブランドイメージが非常に良いのである。

最近は誰もがステマという言葉を簡単に発するほど、商業における情報戦は熾烈を極めている。そのステマ社会において、こうした外部に出て行く情報をしっかり管理していく部門を持つことは非常に重要だと考えられるし、そうした専門職が今後活躍するようになっていくだろう。それは頭打ちになってきているSEO従事者の新たなキャリアステップとして、もっと真剣に議論され考えられるべきものだと思う。

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