【書評】僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。

最近読んだ本の中から、一冊をセレクトしてみた。

 

タイトルがいかにも現代的なのもあり、興味があったのと、私が最近服用しているサプリメントがユーグレナ(ミドリムシ)のサプリメントだったので、こんなとんでもないことを考える人はどういう人なのか、ちょっと期待して読んでみた。

そして、ぶっちゃけ幻滅した。

幻滅というのは失礼なのだが、この本を読もうと思った理由はユーグレナの可能性についてもっと知りたかったからなのだ。

知らない人も多いと思うが、このユーグレナはすごい。学校の理科の授業でミドリムシについて微妙に触れていただろうから、何となくイメージはあるかもしれないが、動物と植物の両方の性質を備えている生物である。

それが、本当に世界を救う可能性を秘めている。

というのは、ユーグレナには、以下の性質があるからだ。

  • 人間に必要な栄養素のほぼ全てを含む59種類の栄養素が入っている
  • 動物性・植物性の栄養をどちらも備えている
  • 自ら光合成を行い、発育・増殖することができる

食用として培養することができれば、全世界の食料問題を救うことができるかもしれない、そのような面で注目されているのである。

ただ、非常に栄養価が高いために他の生物や細菌から標的になりやすく、あっという間に食い尽くされるため、管理や培養には非常に高い技術が必要で、実現不可能とまで言われていたのである。

それを、筆者が作り上げたバイオベンチャーがやってのけるのである。まさにベンチャースピリットである。このユーグレナの培養は、沖縄県の石垣島で唯一行われているらしい。日本の誇る技術のひとつである。

さらに、それらの特徴を有することから、宇宙食への利用や新エネルギー、地球環境問題への貢献など多くのことが期待されているのである。

そんな熱いユーグレナの世界を知ることができると期待していたのだが、ベンチャーの成功体験記だった。

個人的に、そういうものは第三者が取材して書くべきであり、一人称で書くべきではないと思うため、非常に幻滅した気持ちになった。しかも内容がミドリムシにかける熱意や社会貢献というよりは、人脈紹介にだいぶ偏っていて、非常に関係各者に対する配慮に溢れた内容となっている。

もっとミドリムシを啓発してほしいという意味で、残念だった。

ドリームゲートやら何やら、いかにも起業家志望、社会企業家の典型を歩んできたような経歴で非常に素晴らしいのだが、東京という非常に特殊な環境が生み出したものは大きいと感じる。都市にはヒトやモノ、カネがやはり集まる。地方ではそうはいかない。この点は読者はよく知らないといけないと思う。

別に起業家になりたいわけではないので、あまり面白い読み物ではなかった。ただ、ベンチャーを興したいという人には面白い体験記だと思う。

ユーグレナには期待しているので事業は頑張ってほしい。

■内容(最高☆5つ):☆☆☆
■価格満足度(最高☆5つ):☆☆

 

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